大みそかの第75回NHK紅白歌合戦(後7時20分)のリハーサル2日目が29日、東京・渋谷のNHKホールでスタートした。
歌手の坂本冬美は、石川・輪島市から生中継で歌唱することが12日、同局から発表された。1月の能登半島地震、9月の豪雨で大きな被害を受けた同地域から、復興への願いを込めて「能登はいらんかいね」(1990年)を届ける。
楽曲発表当時から能登の人たちと交流を深めてきたが、当日は地元住民を前に、伝統芸能・御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)保存会のメンバーとパフォーマンスを披露する予定。
紅白で同曲を歌うのは、1990年以来34年ぶりになる。36回目の出場で「初めて中継(での歌唱)です」と新鮮そうな表情を見せ、「34年ぶりに『能登はいらんかいね』を紅白で歌わせていただいます。緊張もありますけれども、心のある歌を届けられれば」と約束した。
年始から困難に見舞われた被災地での歌唱となることから、「去年は紅白を楽しまれた翌日にあのような悲しい震災が起きてしまった。悲しみだけではなく、また一から頑張ろうという気持ちを歌に乗せてお届けできれば。とにかくしっかりと泣かずに歌うことがまず一番の目標かな」と自らに言い聞かせるように意気込んだ。