日本将棋連盟は7日、「王将戦」の運営体制変更を発表した。同棋戦はこれまで毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社、日本将棋連盟の主催だったが、今月に予選が開幕する第75期王将戦より主催は日本将棋連盟のみに。毎日、スポーツニッポンは特別協力という形となり、主催からは撤退する。
なお12日開幕の藤井聡太王将(22)対永瀬拓矢九段(32)による第74期七番勝負は現行の運営体制のまま臨む。
新年早々、将棋界に大きな変化が起きた。関係者によると、連盟サイドが両社に対し、王将戦をより一層発展させるため主体的に運営したいと申し出て、両社が合意したという。連盟は「長年にわたり王将戦の発展にご尽力いただいた関係各位に心より感謝申し上げますとともに、新体制のもと、王将戦の一層の充実と将棋界の発展に努めてまいります」とコメント。今後、両社は報道に専念する。
王将戦は8つあるタイトル戦のうち、名人戦に次いで2番目に長い歴史を持つ。毎日主催で1950年に創設され、翌51年にタイトル戦に。77年の第27期からはスポーツニッポンとの共催となった。
賞金額は、最高額で序列1位の竜王(4400万円)以外は公開されていない。王将戦は序列7位となっており数百万円とみられる。両社撤退による賞金減額の懸念について関係者は「第75期に関しては現状変更の予定はない」と話した。新たな主催者について「現状入る予定はない」としているが、同連盟だけで主催を担っているタイトル戦は他にはない。
同棋戦はスポーツニッポンが撮影する勝者のコスプレ記念写真撮影も特色の一つ。これまで藤井のくいだおれ太郎姿や、羽生善治九段のうさぎ耳姿などレアなショットを公開してきた。