現役ドラフトで日本ハムから加入した巨人・田中瑛斗投手(25)が9日、同姓の田中将から学び、先発ローテに入る決意を示した。2人の加入で今季から田中千を含む「田中3兄弟」が“結成”される。「次男」は「長男」へ向けて「先発としてずっとされていて、日本にいる選手の誰よりも引き出しを多く持っていると思う。身近で話を聞けるのはこれ以上ないチャンス」と目を輝かせた。
11学年違う「長男」とは、日本ハム時代の22年7月30日・楽天戦(楽天生命)で、ともに先発。「木っ端みじんに負けました」と5回3失点で黒星、田中将は7回無失点で白星を挙げた試合を述懐した。ともに先発ローテを回り白星を重ねるのは理想だが、既に戸郷や山崎、井上、グリフィンがローテ入り有力な中で、限られた枠を争う相手でもあるのは事実。敬意を抱きながらも「ライバルでもあるので勝たないといけない」。闘争心を胸に、春季キャンプから存在感を示し続ける。
かつて育成選手も経験した男は今季プロ8年目を歩む。「先発、中継ぎ、全てのところに球界を代表するピッチャーがいる。そこに割って入れるように」と気合も十分。一流から多方面で吸収し、新天地で大きな花を咲かせる。(田中 哲)