ブルージェイズでメジャー通算6年間、160本塁打を放っているV・ゲレロ内野手(25)が、年俸2850万ドル(約45億円)で合意し、年俸調停を回避したと9日(日本時間10日)、複数の米メディアが報じた。
年俸調停を持つ選手としては23年の大谷(当時エンゼルス)の3000万ドル(約47億円)、24年のソト(当時ヤンキース)の3100万ドル(約49億円=ともに現在のレートで換算)に次ぐ、史上3人目となる3000万ドル超えの契約とはならなかったが、ゲレロは史上3位の契約となった。
父もエクスポズやエンゼルスなどでプレーし、通算2590安打、449本塁打、打率3割1分8厘で野球殿堂入りしたスター選手。ゲレロは20歳だった19年にメジャーデビューすると、21年には46発の大谷との本塁打王を争いを制し、48発で初の本塁打王に輝いた。同年から4年連続で25本塁打以上。昨季も30本塁打、103打点、打率3割2分3厘の好成績を残した。来オフにはFAとなるため、大型契約を結ぶことが見込まれている。
◆年俸調停 メジャーの在籍が3年を超えるとつかめる権利。メジャーでプレーしても最初の3年間は、どれだけ活躍しても最低年俸(1億円ほど)から大きく上がることはない。一方で、3年を経験すると年俸調停権を取得し、一般的には年俸が上がる。6年を経過するとFA権を取得して他球団との交渉が可能となり、一流選手は長期の大型契約を結ぶことが多い。3年以上6年未満の選手で期間内に契約合意に至らなかった場合は、双方の希望金額を提示し、公聴会で審議されて決められる。日本からFAなどで移籍した場合、基本的に自由に契約を結べるが、25歳未満で移籍した場合には同様のルールが適用されるため、大谷は20年まで年俸が大きく上がらなかった。