日本ハムの宮西尚生投手(39)が10日、兵庫・西宮市内、母校の関学大で自主トレを公開した。後輩の堀、山本晃、ソフトバンク・長谷川とハードな走り込みを敢行。あと31試合に迫っている史上4人目の900試合登板に照準を定めながら、チームを9年ぶりリーグV、日本一に導くことを誓った。
小雪がちらつく母校のグラウンドを、宮西は汗だくになるまで走りまくった。9時からの5キロウォーキングから始まり、50メートル20本、100メートル6本、20代の選手と同じ本数を先頭に立ってこなした。「もう既にピークです。この時期しっかり追い込んでキャンプインする」と18年目シーズンに向け、体をいじめ抜いている。
6月には40歳となるが、次なる偉業を視界にとらえている。昨季はNPB史上初の通算400ホールドを達成したが、今季は岩瀬仁紀、米田哲也、金田正一しか到達していない通算900登板が個人記録のターゲット。「1年チームに貢献してっていうのを考えると達成して当たり前の数字」と鉄腕はさらりと言い放った。勢いに乗り、最優秀中継ぎのタイトル獲得となれば14年の阪神・福原忍(当時39)を抜き最年長記録となる。
現役最年長44歳左腕からの金言も力に変える。オフにヤクルトの石川から「30歳後半になると休む方が体が固まる。体を常に動かす」と教わり、ランニングの重要性を再確認した。また、ウェートトレーニングにも力を入れ約2時間、自身の体と向き合っている。
この日は今年初のブルペン入り。直球とスライダー、チェンジアップを交え30球ほど投げ込んだ。「例年に比べて、肩と肘に関して本当に順調にきている」と満足そうに語った。昨季はシーズン途中からの1軍だったが今季は「1年間戦いたい」。9年ぶりのリーグV、日本一を成し遂げるため鉄腕は腕を振り続ける。(川上 晴輝)