日本ハムの堀瑞輝投手(26)が10日、兵庫・西宮市で球団のレジェンド・宮西尚生投手(39)の自主トレに参加した。山本晃、ソフトバンク長谷川とともに過酷なランニングトレを敢行。昨季は10登板に終わり、9年目を迎える今季は結果で「見返す」と誓い、まずは「開幕1軍」を目標に掲げた。
「リベンジ。見返す」。堀は真剣なまなざしで決意を固めた。21年に60試合に登板し3勝2敗、39ホールドで最優秀中継ぎを獲得した左腕は、けがの影響もあり、23年が5登板、昨季は10登板と思うような成績を残せていない。9年目を迎える16年のドラフト1位は「ここ数年はよくないことばかり続いた。でも(今は)肩も何の問題もなく投げられる。しっかり(今季は)取り返せるように」と熱い思いを語った。
鉄腕レジェンドの背中を追う。昨年に続き6年連続で宮西との自主トレに参加し、過酷なランニングトレで体をいじめ抜いている。「自分は走ることが1番嫌いなので。ここに来ればやらざるを得ない状況」としっかり自己分析した上で、意識高く調整をしている。
技術面でも新たな発見があった。「自分の投げ方は理にかなっていなかった。がむしゃらに投げて、下半身のパワーが使えていなかった」と大先輩との練習の中で気付いた。ランニングで下半身の土台づくりの重要性も再認識できた。
大先輩の宮西は39歳の昨季、チェンジアップを習得し相手を翻弄した。それに刺激を受けて新球のフォークの習得にも力を入れる。昨季から挑戦しているが「サインが出なかった。そこまで信頼を得ていない」とキャンプ中に捕手にアピールしていく方向だ。この日は「悪くなかった」と今年初のブルペン入り。「27歳になる年で、もう後がない」と逆襲へ闘志を燃やし、2年間の鬱憤(うっぷん)を晴らす。(川上 晴輝)