◆バレーボール ◇全日本高校選手権 第4日 女子準決勝 共栄学園 3―1 就実 (11日、東京体育館)
女子準決勝が5セットマッチで行われ、3度目の制覇を目指す共栄学園(東京)が、連覇を狙った就実(岡山)を3―1で破り、優勝した2005年度大会以来、19大会ぶりの決勝進出を決めた。12年ロンドン五輪銅メダリストの大友愛さんの長女で主将の秋本美空(3年)が、184センチの高さを生かした多彩なスパイクでけん引し、前回大会優勝者で、昨秋の国民スポーツ大会を制した強敵を打ち破った。
秋本は「去年、優勝したチームに勝ててすごい良かった。自分たちのプレーで勝つことができて良かった。応援してくれたおかげで勝つことができたので良かったと思います。(自身初のセンターコートは)楽しかったです。歓声がうれしかった」と声を弾ませた。母・愛さんには試合前に連絡を受け、「楽しんで!」と送り出されたといい、「楽しめました」と笑顔を見せた。
エース、主将として引っ張った。第1セット(S)、2連続サービスエースなど、秋本が共栄学園の最初の5得点を挙げ、勢いをもたらした。主将の奮闘に3年生の宇津木乃愛らもレフトからのスパイクで続いた。第2Sは失うも、練習してきたブロックとレシーブのシステムを確認。エースは「二段トスも決める」と第3S中盤には仲間がつないだボールに腕を振り抜いた。2―1の第4Sは就実の前回MVP・福村心優美(3年)とのエース同士の打ち合いで会場を熱狂に包んだ。
12日の決勝は、昨夏の全国高校総体優勝の金蘭会(大阪)と、下北沢成徳(東京)の勝者と対戦する。秋本は「先輩たちの気持ちも持ちながら、明日は絶対に勝ちたいと思います」と腕をまくった。