阪神・中野拓夢内野手(28)が12日、愛妻の“芋煮パワー”でWBC2大会連続出場を誓った。愛知・岡崎市内で野球教室を開催し少年硬式野球チームに所属する小学4年生~6年生の約30人が参加。質問コーナーで「奥さまの手料理で一番好きなもの」を問われ「(出身の山形名物)芋煮です」とキッパリ回答した。中野の母仕込みの味を愛妻が再現。山形県産の里芋に肉やこんにゃくが入った栄養満点の一品を「季節を問わず食べたい時に食べる」と少し照れくさそうに笑顔で明かした。
昨年1月に結婚を発表。これまでは「油ものを多く食べたり偏りがあった」と回顧するが「ナイター後でもいつも温かいご飯を出してくれる」とバックアップに感謝する。2年連続全試合出場中で「バランス良く食事しておかないと、夏場にバテる」と分析。昨年、8月の月間打率は1割5分4厘で「芋煮も作ってもらって、夏場を乗り切りたい」と力を込めた。
その先に見据えるのが猛虎でV奪還。来年3月開催予定の第6回WBC出場だ。23年3月の前回大会は世界一に貢献したが、立場は控えだった。2大会連続出場となれば球団では現監督・藤川球児以来(06、09年)で2人目の快挙。「シーズンで結果を残して(代表に)選んでもらえるように。次はスタメンで試合に出て、世界一を」。歓喜の中心にいる未来を真っすぐに見つめている。「(WBC)連覇もそうですし、野球で活躍することによって、奥さんも支えてくださってる人たちも喜んでくれると思う。プレーで恩返しができたらいい」。波のないシーズンを送った先に待つ栄光。周囲への恩返しが原動力になっている。(直川 響)