KinKi Kidsが12日、東京ドームで2大ドームツアー「KinKi Kids Concert 2024―2025 DOMOTO」の東京公演初日を迎えた。元日未明に93年の結成から32年間背負ってきたグループ名を「DOMOTO」に改名することを発表。キンキとしての「ラストドームツアー」でデビュー曲の「硝子の少年」から最新曲「シュレーディンガー」まで全20曲を披露し、“有終の美”を飾った。
「硝子の少年」のイントロが流れると、会場全体が一気に沸騰した。15メートルの高さから登場したKinKi Kidsの2人は、デビュー当時の衣装をオマージュした白い装いで歌唱。67度目の東京ドーム公演も、一糸乱れぬ歌唱とパフォーマンスで魅了した。
直後のMCでは、堂本光一(46)が「(デビュー当時のような衣装を)46歳になってもまだ着れるぞというアピールです」と笑いを誘い、「シースルーでオシャレなんですけど、デビュー当時は『お金ないから生地が足りないんだ』と言われたりして」と重ね、あうんの呼吸で50分以上トークを続ける場面も。堂本剛(45)は「しゃべり過ぎたかな」と苦笑いしたが、キンキの歌唱とトークに5万5000人が酔いしれた。
元日未明。生配信でグループ名を「DOMOTO」に改名することを発表した。その場で、剛が「チャレンジも大事にしようと思っていますが、2人は変わらない」と話したように、この日も2人の空気感やパフォーマンスはいつも通り。剛は「KinKi Kidsの堂本剛です」と言い、光一も「KinKi Kidsのライブを最後まで楽しんで」と呼びかけた。
93年に結成。97年7月のデビュー曲「硝子の少年」でミリオンを突破。それ以降も「単独アーティストによる東京ドーム最多公演数」(13日公演含めて68回)、「デビューからのシングル連続1位獲得作品数」(47作)をはじめ、記録でも記憶でも前人未到の道を歩むキンキとしてはラストのドームツアー。サプライズで「ふぉ~ゆ~」をバックダンサーに従え、「愛のかたまり」「フラワー」と、これでもかと名曲を歌い上げた。
夏頃の「DOMOTO」の本格始動に向け、キンキの“集大成”を飾った光一は「奇跡みたいなもんですよね。こんなにも長く2人でやらせていただいて」と珍しくしみじみと語り、「DOMOTOになりますけど、今後もよろしくお願い致します」と頭を下げた。剛も「皆さんにいただいた愛をいつまでもつないでいきたいです」。最後も、いつもと変わらぬ言葉で締めくくった。(田中 雄己)