◆テニス ▽全豪オープン 第2日(13日、オーストラリア・メルボルン)
【メルボルン13日=吉松忠弘】2度の全豪優勝を誇る世界ランキング51位の大坂なおみ(27)=フリー=が3年ぶりに初戦を突破した。昨年1回戦で敗れた同67位のカロリーヌ・ガルシア(31)=フランス=に6―3、3―6、6―3のフルセットで雪辱を果たした。この1勝で、大坂は4大大会シングルス通算勝利を61とし、伊達公子を超えて、日本女子単独2位となった。同63位の内島萌夏(23)=安藤証券=が全豪初勝利。男子で同65位の西岡良仁(29)=ミキハウス=も初戦を突破した。
訪れた2本目のマッチポイント。ガルシアのフォアがアウトすると、大坂はその場で陣営の方を向き、左拳を強く握りしめた。「なかなかサーブが速度を出せなかったけど、ベストを尽くそうと頑張った」。昨年、センターコートという同じ場所、同じ1回戦で敗れた相手に雪辱だ。
決して、大坂が望んだ胸のすくような勝ちではなかった。腹筋のけがからか、思うようにサーブに勢いが出ず、課題の第2サーブを狙われた。第1セットこそストロークは安定したが、第2セット以降は凡ミスも出た。
最終セットは相手のサービスゲームを崩した。2―1で1本、3―2で3本のブレイクポイントを握られ、追いつかれそうになった。しかし、その度に必死でしのいだ。5―3でリードすると、最後はガルシアが力尽きた。
大坂は、2週前のニュージーランドでの前哨戦で、約2年9か月ぶりにツアー決勝に進出。決勝では、第1セットを奪ったが、腹筋を痛め途中棄権した。全豪前にMRI検査を受けたことを明かし、「最高じゃないけど、悪くはない」と、症状について明かしていた。