将棋の第52期女流名人戦(報知新聞社主催)予選第2ブロック2回戦の加藤桃子女流四段対中七海(なか・ななみ)女流三段戦が14日午前10時、大阪府高槻市の関西将棋会館で始まった。
中は将棋のプロ棋士養成機関「奨励会」を26歳の年齢制限のため退会し、昨年11月に女流棋士に転向。同12月19日の同予選1回戦・川又咲紀女流初段戦で女流デビューして快勝した。本戦が2戦目となる。
中は、福間香奈女流名人=清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花と五冠=、西山朋佳女流三冠=白玲、女王、女流王将=に続く女性3人目の奨励会三段リーグ経験者だが、対する加藤は奨励会初段でも女流タイトル9期(歴代6位)を誇る強敵だ。
第2ブロックを勝ち上がれば挑戦者を決める10人の総当たりリーグ戦入り。中にとって“女流2強”の時代に風穴を開ける試金石の戦いになりそうだ。
振り駒の結果、先手は中。初手で角道を開け、加藤も同様に△3四歩としたが、相居飛車で加藤は雁木模様にした。
中はデビュー戦は振り飛車で戦ったが、取材に得意戦型は「こだわりがない」と説明。加藤の印象は「本格的な居飛車党。タイトルも取られていて、とても強い」と語っていた。
持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)で、夕刻ごろには決着するとみられる。なお、勝者は準々決勝で室田伊緒女流三段とぶつかる。