巨人の前監督で、オーナー付特別顧問の原辰徳氏(66)が14日、客員教授を務める千葉・勝浦市内の国際武道大で特別講義を行い、巨人から海外FA権を行使してオリオールズ入りした菅野智之投手(35)の活躍に太鼓判を押した。昨季は15勝3敗で最多勝と最高勝率を獲得した甥っ子に「去年ぐらいの投球をすれば戦える。環境とかは、彼は適応力を持っているので心配ない」と期待をかけた。
昨季終了後、メジャー移籍を模索した菅野を伴って山口オーナーの元へ報告にいった原氏。菅野から相談も受け「何年契約してくれなきゃ嫌だとか、そういうことを言わない方がいいよ。1年勝負の中で、戦場に自分自身が送り出して頑張るんだ。であれば、とてもいいチームが智之を選んでくれるよ」と助言したという。言葉通りア・リーグ東地区強豪のオ軍と単年1300万ドル(約20億円)で契約した直後、日本時間早朝6時30分頃に報告の電話があったことも明かした。
また昨季、54発&59盗塁で自身3度目のMVPに輝いたドジャース・大谷には「どういう言葉で表現していいかわからないくらい異次元」と絶賛。「歴史に名を刻む人を、一野球人としても目に焼き付けておきたい」と生観戦を熱望した。
約120人の学生を対象に行った講義は今回、通算20度目の節目を迎え、区切りをつける意向も示した。
2年目の阿部巨人「楽しみ」
〇…原氏は今季の阿部監督の手腕にも大きな期待を寄せた。昨季、就任1年目でリーグ優勝に導き「1年目はいいスタートを切った。2年目はいろんな選手も入って、非常にチーム内の競争もある。どういうチームを作るかという楽しみはある」とし、甲斐、田中将、マルティネスやキャベッジらが加わったチームをどう組み立てるかに注目。特に田中将には「これ(巨人移籍)が起点となって、いいマー君が出ることを願うばかり」と復活を期待した。