先場所優勝の大関・琴桜は、元大関の西前頭筆頭・霧島に寄り切られ、早くも3敗目を喫して場所後の横綱昇進は絶望的となった。
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4日目で3回目の登場。琴桜を取り上げるのは今場所はこれで最後になるだろう。琴桜の悪い部分が全て出てしまった。立っただけの立ち合い。顎を上げて胸を突き出し、腰も浮いていた。もろ手の突きに威力がないから霧島を簡単に中に入れてしまった。あっけなく左上手も取られた。右を抱えて霧島を浮き上がらせる力強さもない。苦し紛れの突き落としで再び腰を浮かしてしまい、最後は力なく寄り切られてしまった。
1勝3敗。硬いという表現はもう当てはまらない。気持ちが整っていない。切れかかっているのかもしれない。残り11日。モチベーションをどこに持っていくのか。気持ちが切れたままだと綱取りというロウソクの火は消える。開き直って必死に自分の相撲を取れば春場所につながる。重要な局面だといえる。琴桜よ、肩を落としている場合でもないぞ。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)