映像ジャーナリストの伊藤詩織氏による初監督映画「Black Box Diaries」が15日、第78回英国アカデミー賞のドキュメンタリー部門にノミネートされた。日本映画の同部門ノミネートは、1966年の「東京オリンピック」(市川崑監督)以来、59年ぶりの快挙となる。
自身が被害にあった性的暴行への調査に乗り出していく姿を記録したドキュメンタリー映画。現時点で50以上の映画祭での上映及び18個の賞を受賞。世界30以上の国と地域での配給も決定している。受賞結果は2月16日に発表される。また、米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞のショートリストにも選出されている。日本国内での公開は未定となっている。
◆伊藤 詩織(いとう・しおり)1989年生まれ。映像ジャーナリスト。BBC、アルジャジーラ、エコノミストなど、主に海外メディアで映像ニュースやドキュメンタリーを発信。2020年、米TIME誌の世界で最も影響力のある100人に選出。性暴力被害についてのノンフィクション「Black Box」(文藝春秋社)は本屋大賞ノンフィクション部門にノミネート。第7回自由報道協会賞では大賞を受賞し、9か国語/地域で翻訳される。2019年、ニューズウィーク日本版の「世界が尊敬する日本人100」に選出された。