“平成のテロリスト”村上和成が15日、都内のストロングスタイルプロレス(SSPW)事務所を占拠しタッグ王座の制定を強引に決定した。
昨年、SSPWのレジェンド王座を獲得した村上はこの日、東京スポーツ、日刊スポーツ、デイリースポーツ、スポーツ報知、週刊プロレスなどのプロレス記者を「新年会」として招集。ただ場所は、都内にあるSSPW事務所だった。
この事務所は、SSPWの平井丈雅代表が日夜、チケット売るべく苦悩している一室。足を運ぶと事務所の扉には、村上の写真が貼られ、中に入ると四方の壁にも自身の写真を貼り完全に村上が占拠した。
机にオードブルを並べペットボトルのウーロン茶、緑茶で記者と乾杯。上機嫌で新年の抱負などを語っていると、チケット販売に奔走し明らかにくたびれた無精ヒゲを生やした平井代表が戻ってきた。なぜか、村上が鍵を入手し事務所を占拠したことに困惑する平井代表にお構いなしで乾杯を強要し、SSPWの大会内容などへ提言を続けた。
宴もたけなわになったころ、村上は「違和感がひとつあって、なんで女子のタッグベルトがあるのに男子はないの?」と平井代表に切り出した。「昔はあったんですけど今は封印しております」と平井代表が返答すると「封印?だったら今年、出そうよ」とタッグ王座復活を提案した。
さらにタッグ王座制定を迫る村上へ平井代表は「村上さん挑戦ですか?」と問い返すと「全然いいよ。俺がタッグパートナー連れてきていい?それとも平井さんが勝手に決める?」と乗り出した。村上の強引な要求に根負けしたのか涙目になりながら「村上さんがここぞというパートナーでタッグのベルトを巻くご意志があるのなら団体として真剣に検討させていただきます」とついに平井代表の言質を取った。
これに満面の笑みを浮かべた村上は、さらに3月13日の後楽園ホール大会で新ベルトをお披露目、6月12日の後楽園大会での王座決定戦を要求した。平井代表へ3月の後楽園大会で「発表できるように頑張って」と肩をたたくと「おぉぉぉぉ…」と平井代表は地鳴りのようなうめき声をあげた。
平井代表のうめきにも耳を貸さない村上は「3月にタッグベルトを見せてこれを6月にやりますってやれば、カッケェよね。行けるでしょう」と勝手に決めると再び平井代表は「おぉぉぉぉぉ…」とうめいた。そしてタッグ王座の制定へ「パートナーを検討してください」と逆に要求。これに「俺がこういうってことは決めてるってこと。バチバチよ。3人いる」と意味深な笑みを浮かべた。
すでにパートナーまで用意している村上に平井代表は「強い思いを持って強く前に考えます」と王座制定を宣言。思惑通りに事が進んだ村上は平井代表と強引に握手し「決定だね。みんな証人だからね。決定!」と報道陣を巻き込み高らかに表明。これ以上は、関わりたくない記者は、1人また1人…事務所を後に。最後は、村上と平井代表の2人が残った。