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3代目帝国劇場の設計者は小堀哲夫氏「コンセプトはザ・ヴェール。自然光を取り入れることが大きなテーマ」2030年度再開予定

スポーツ報知 2025年1月16日 13時8分

 東宝は16日、老朽化にともない2月で一時休館となり、2030年度の再開を目指して建て替えとなる帝国劇場について都内で会見を行い、建築家で法政大学教授の小堀哲夫さんが設計を担当すると発表した。

 伝統と格式があり、日本の演劇界を代表する劇場である帝劇は次が3代目となる。小堀さんは「コンセプトはザ・ヴェールです。自然をまとって、包み込むイメージ。自然光を取り入れることが大きなテーマ」と説明。建築資材の高騰など不安定な社会情勢にも「ここは夢の結晶。乗り越えるチャレンジをしていきたい」と抱負を語った。

 高齢者や障害者にも配慮したバリアフリー、ユニバーサルデザインを念頭にエントランスの段差を排除する。メインエントランスの場所は変わらないが、劇場の配置を90度回転。エントランスから一直線で劇場に入れるように設計する。東宝の池田篤郎常務は「どこの客席から見ても。しっかり舞台が見えるように設計いたします。トイレは大幅に増やして、行列がロビーを占拠することはないようにしたい」と課題の改善も約束した。

 これまで帝劇では数多くの名作が上演され、池田常務は「帝劇は日本のフラッグシップの劇場。帝劇だからこそ、上演を許可してくれる作品がある。世界的に認知してくださっているブランドであり、ランドマーク。東宝にとって、この劇場を造ることに、揺るぎない気持ちで臨む」。帝劇を象徴するステンドグラスについて、池田常務は「この劇場は美術館のような素晴らしい芸術があります。何とか残せるところは残したい」と説明した。

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