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年功序列から米国化傾向の殿堂投票も26人がイチロー氏に投票せず

スポーツ報知 2025年1月17日 5時20分

 今年の野球殿堂入り通知式が16日、都内の野球殿堂博物館で行われ、プレーヤー表彰ではオリックス、マリナーズなどで日米通算4367安打のイチロー氏らが新たに殿堂入りした。

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 資格取得1年目で殿堂入りは史上7人目となったイチロー。有効投票349票中26人が記名せず、得票率は歴代6位の92・6%だった。日米でプレーして資格1年目に殿堂入りしたのは野茂英雄が82・4%、松井秀喜が91・3%。日米での活躍度も得票率も2人を大きく上回ったが、100%に迫る数字にはならなかった。

 プレーヤー表彰(従来の競技者表彰)での得票率1位は60年第1回のプロ野球初300勝投手・スタルヒンの97・3%。かつてはユニホームを脱いでから5年後(現在は現役引退5年後)という規則もあり、資格取得1年目の殿堂入りはその後、94年の王貞治まで出なかった。「ミスタープロ野球」長嶋茂雄でも3度目、通算400勝の金田正一でさえ、5度目の88年にようやく殿堂入りを果たすなど年功序列の感があった。

 その後も3冠王3度の落合博満が09、10年に2年連続で1票足らず殿堂入りを逃すなど、ファンからすれば首をかしげる投票結果もあった。それらを考えれば、直近11年間で4人が1年目での殿堂入りした最近の傾向は米国に近くなってきたと言える。それだけに、26人もの記者がイチローに投票しなかったことは驚きだった。※敬称略(蛭間 豊章=ベースボール・アナリスト)

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