Ｊ２札幌ＭＦ田中宏武（２５）が、得意の「左」で定位置取りを狙っていく。沖縄キャンプ中のチームは１６日、恩納村のプールで軽めの調整をした。前日１５日の今季初対外試合となったＦＣセリオーレ戦（１１〇０）で、田中宏は左ウィングバック（ＷＢ）に入り、３０分間で２アシストを記録するなど存在感を発揮。「左で使ってもらいながら、アピールはできていると思うので」と手応えを口にした。
昨季はＪ１で自己最多タイの８試合に出場も、位置は主に右ＷＢ。「大学時代からずっと左でやっていた。一番特長を出せるのは左」。岩政監督との面談でも「やらせてほしい」と直訴し、沖縄では左ＷＢで起用され続けている。「右では縦一辺倒になるが、左ならカットインからのクロスやスルーパス、縦に行ってのクロスなどと選ぶことができる。左なら、もっとやれると思う」。より持ち味を発揮できる場で輝きを放ちにいく。
岩政新監督が「横一線」と公言する定位置争いの現状も、田中宏を後押しする。「去年まではメンバーに入っていくのが難しい状況だったが、今年は本当にフラットだし、いい選手が使われていく印象。僕も４年目と若手ではない。練習からギラギラした部分を見せて、しっかりと結果を残したい」。強い決意をプレーで示し、立ち位置は変えていく。
（砂田 秀人）