ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズは18日、昨季王者・BL東京をホームで迎え撃つ。チームは16日、ヤマハ大久保グラウンドでの練習を公開。メンバーも発表され、FB山口楓斗(25)が今季初めてスタメン入りした。昨季は全16試合に先発した、身長167センチの“小さな巨人”。磐田市中学生一斉観戦事業の対象試合で「体を張ります」と打倒・王者に意欲を見せた。
昨季からレヴズの15番を背負ってきた山口にとって、待ちに待った開幕だ。先月上旬のプレシーズンマッチで足を痛め、ここまでの4試合はベンチ外だった。この日の練習後、報道陣に囲まれて「緊張しますね」と話したが、言葉とは裏腹に笑みを浮かべた表情は自信に満ちていた。この日の実戦練習でも、スピードを生かして何度もラインブレイク。藤井雄一郎監督(55)も「調子が上がってきた」と期待する。
チームはホームでの開幕戦で神戸を逆転で破るなど3連勝。だが前節(11日)の横浜戦は大量8トライを奪われて初黒星を喫した。「ハイパントへの対処でミスが多かった」と指揮官。ここでBL東京に敗れて、ズルズルと後退するわけにはいかない。キックへの対応力と、カウンター攻撃に秀でている山口で巻き返しを図る。
18日は磐田市内の公立中学に通う2年生約1800人による一斉観戦が行われる。小柄で親しみやすい山口が活躍すれば、スタンドも盛り上がるはずだ。「自分の役割を果たして、いいゲームにしたい」と“小さな巨人”は気を引き締めた。リーグワン移行後は6連敗中の難敵を倒し、子どもたちのヒーローになる。(里見 祐司)
〇…リザーブにSH岡崎航大(26)と弟のCTB颯馬(23)がそろって入った。早大から入団して1年目の颯馬は初のベンチ入りで、兄弟同時出場もありそうだ。3学年違うため、長崎北陽台高でも「一緒にプレーしたことはなかった。楽しみです」と航大。弟も「ずっと背中を追いかけてきました。ハードワークとタックルでチームに貢献したい」と闘志をのぞかせた。
〇…試合当日の一斉観戦に合わせて、磐田市内の公立小・中学校では、給食で「レヴズ応援メニュー」が初めて用意された。チームの管理栄養士が試合前日の選手に提供するメニューを参考にしたもので、「豚肉のショウガ炒め煮」「発芽玄米入りご飯」「磐田の野菜たっぷりスープ」などが出された。