阪神は17日、阪神淡路大震災から30年を迎え、兵庫・西宮市の鳴尾浜球場で被災者に黙とうをささげた。粟井一夫球団社長、平田2軍監督、新人選手ら約60人の球団関係者が参加した。
粟井社長は「30年という年は節目なので。毎年、黙とうさせていただいて、いろいろ思い起こして、自分ができることとか、振り返る節目にいつもの年より、考えることは多かったです。普通に野球ができないとか、日常の生活ができないことがある。それに対して、我々ができることはこういう機会にこんなことがあったんだよ、と発信する役割がある。考えてみると、鳴尾浜でやるのも最後。次は(移転先の)尼崎に行っても、復旧復興をしてきたということを伝えていく役割がタイガースにある。それをやっていきたい」と神妙な面持ちで語った。
北川コーチは「今となれば、早いなという30年ですけど、すごいことが起きたんだなと改めて感じました。当時のなんじゃこりゃっていうのが一番で。僕も入寮して1週間でベッドで寝ていたんですけど、縦揺れで体が紙相撲のようになって。何が起きたかわからない状態だった」と当時を振り返った。