◆大相撲 ▽初場所6日目(17日、東京・両国国技館)
西前頭2枚目・熱海富士(伊勢ケ浜)は誤審での取り直しにも動じず、琴桜に“2度勝利”した。右四つから左上手を引いて寄り切り。完勝かと思われたが、まさかの展開。土俵下の朝日山審判(元関脇・琴錦)が琴桜の右足が土俵を割ったと判断して手を挙げたが、実際は出ておらず、やり直しに。仕切り直しの一番ではもろ差しを許したが、きめ出しで勝利。幕内で過去7戦全敗と苦手としていたが「初めて勝ててよかった。集中を切らさないようにしていた」と安どした。
実際には足が出ていなかったが、出ていたと判断してしまった誤審は2012年九州場所9日目の日馬富士と豪栄道の一番以来、約12年ぶりの珍事。幕内後半の高田審判長(関脇・安芸乃島)は「流れの反応で手を挙げてしまうケースもある」と説明した。