巨人は17日、東京ドームホテルでスタッフミーティングを行い、2月の春季キャンプの1~3軍振り分けを発表した。阿部慎之助監督(45)はドラフト2位の浦田俊輔内野手(22)=九産大=を当初の1軍プランから「川相さんに見ていただきたい」と2軍スタートに変更。正遊撃手候補の即戦力だが、川相昌弘2軍野手総合コーチ(60)の下で鍛錬して階段を上らせるアベ流の英才教育で、門脇らとのショート争いに刺激を加える。
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年中無休の“川相塾”が鉄壁内野陣の土台にある。昨年は1軍の内野守備コーチを務め、春季キャンプは午前7時半から泉口、湯浅らとサブグラウンドでハンドリング練習。手のひら大のグラブで捕球の感覚を養った。開幕後も東京Dの一塁側ベンチ前で同じ光景が広がっていた。9月に再昇格した中山は「守備を何とかしたい」とマンツーマン指導を直訴するなど、選手も「継続」の大切さをより自覚するようになっていた。
岡本は1、2軍の往復が続いていた17年秋に弟子入り。川相コーチが「半分とっ捕まえて」始まったノックに食らいついた。昨年リーグ優勝時に男泣きする恩師を見て涙し「2軍の時からたくさんノックを打ってもらった。寄り添ってくれますし、ダメな時は厳しく接してくれる。本当にありがたい」。若手が川相コーチとともに流す汗が、未来への地盤につながるだろう。(巨人野手担当・内田 拓希)