フジテレビが17日午後3時から東京・台場の本社で記者会見を実施。港浩一社長ら幹部5人が出席し、タレント・中居正広の女性トラブルに関して説明した。今後は第三者の弁護士を中心とする調査委員会を設置し、調査にあたる。
会見では同局がこれまでに、中居へ正式な聞き取りをしていないことが明らかになった。23年6月初旬の時点で女性の様子の変化に気付いた社員が声をかけ、話を聞いたことを発端に事態が発覚。女性は当初「事案を公にせず、他者に知られずに仕事に復帰したい」(港社長)との意思を示していたため、専門医の指導に基づき限られた人数で対応に当たった。
局側は中居への正式な聞き取りを含めた調査に着手することは「より多くの人間がこの件を知る状況を生む」と判断。時期は明言しなかったが中居側から女性と問題が起きている旨の連絡があり、中居本人の認識、示談の進行を確認するにとどまった。
会見で局として中居のヒアリングを行ったか、という問いに、港社長が「はい」と一度は認めたものの、数分後に「ちょっと訂正します。中居さんにヒアリング、というワードを使いましたけども、ニュアンスが違いました。話を聞いた、ということです」と軌道修正した。
ニュアンスの違いの説明を求められると「調査というスタンスではなく話を聞いた」と回答。弁護士同席、調査のための聞き取りなど正式な形ではなかったといい「詳細は控えますけども、ヒアリングという一般に言われているイメージではありませんでした」と訂正した。ヒアリングをしなかった理由に「女性の人権を第一に」を挙げ、その判断が適切だったかを含めて調査委員会に委ねる方針を示した。
同局はトラブル把握後も中居がMCを務めている「だれかtoなかい」(日曜・後9時)の放送を継続。会見では、昨年12月の一部報道で事態が明るみに出るまでトラブルをスポンサーへ報告していなかったと説明。同番組は当面の間、放送を休止している。