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佐々木朗希決断、ドジャース!3月日本開幕での凱旋メジャーデビューも夢じゃない

スポーツ報知 2025年1月19日 4時0分

 ロッテからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた佐々木朗希投手(23)が18日、自身のインスタグラムでドジャースとマイナー契約を結んだことを発表した。大谷翔平投手(30)、山本由伸投手(26)と共闘して黄金時代を築き上げることになった。3月18、19日には東京Dでカブスとの開幕シリーズが組まれており、いきなり凱旋登板の可能性も浮上した。契約金は米メディアによると650万ドル(約10億1400万円)。ロッテへの譲渡金は2億5400万円になる。

 今オフ、世界中が注目した争奪戦が決着した。朗希はこの日午前8時7分に自身のインスタグラムで「ロサンゼルスドジャースとマイナー契約を結ばせていただくことになりました」と発表。ド軍とマイナー契約を結んだことを明かした。

 夢に一歩近づいた。幼い頃から憧れだったメジャー。24年1月には「野球を始めた頃から、将来的にメジャーリーグでプレーしたい思いはある」と明かした。現在23歳。「25歳ルール」のため制度上、マイナー契約となるが、メジャー出場は問題ない。昨年12月のウィンターミーティング(ダラス)ではフリードマン編成本部長が朗希獲得を「最優先事項」と熱弁。即戦力として口説いたことは間違いない。

 3月18、19日に東京Dでカブスとの開幕シリーズが組まれている。ただ、凱旋を実現するための“壁”は低くはない。まずは出場の前提となる「40人枠」に入った上で、出場枠の26人に入る必要がある。日本での開幕戦は現地(北米)での初戦3月27日(日本時間同28日)よりも1週間以上も前。調整を早める必要がある上、米国から日本への長距離移動のリスクもある。

 NPBから、メジャー出場を前提として25歳未満でマイナー契約を結んだのは近年では18年の大谷(当時エンゼルス)くらい。18年の大谷はオープン戦で32打数4安打の打率1割2分5厘で本塁打なし、投げても2登板で0勝1敗、防御率27・00とさんざんな結果だったが、当然のように開幕からロースター入りして二刀流で活躍した。朗希も故障さえなければ、開幕直前にメジャー最低年俸の76万ドル(約1億2000万円)でロースター入りする可能性はある。

 日本人投手が日本でメジャーデビューとなれば、19年のマリナーズ・菊池以来2人目。3月18、19日の登板となれば日本人メジャー3月21日デビューの19年菊池、24年山本(ドジャース)を抜いて最速デビューとなる。開幕投手なら史上初で、開幕2戦目なら09年上原(オリオールズ)らと並んで最速タイ。08年Rソックスの松坂、19年菊池と、日本で開催した試合は当然のように日本人投手が登板したという、チームとしての“温情”も少なからずはあるはずだ。

 朗希以外にもドジャースは大谷、山本、カブスは今永、誠也と計5人の日本人選手が東京Dのグラウンドに立つ。大谷は23年9月の右肘、24年11月の左肩手術の影響で投手復帰こそ厳しい状況だが、打者復帰は問題ない見込み。昨季7勝ながらポストシーズンでも活躍した山本は2年目で初の開幕投手の期待がかかり、チーム最多15勝を挙げた今永も開幕投手の筆頭候補になっている。

 今後は近日中にロサンゼルスで入団会見を行う見込みで、2月11日(日本時間同12日)からは、アリゾナ州グレンデールでのキャンプがスタートする。「野球人生を終えて後で振り返ったときに、正しい決断だったと思えるよう頑張ります」と語った令和の怪物。あらゆる困難を乗り越え、夢への確かな一歩を刻んでいく。(安藤 宏太)

 ◆佐々木 朗希(ささき・ろうき)2001年11月3日、岩手・陸前高田市生まれ。23歳。小学3年で野球を始める。大船渡では甲子園出場なしも、3年時の19年にU―18日本代表選出。4球団の競合の末に同年ドラフト1位でロッテ入団。22年4月10日のオリックス戦(ZOZO)で完全試合を達成。192センチ、92キロ。右投右打。昨季年俸は8000万円。

 〇…佐々木の背番号にも注目が集まる。ロッテでつけた「17」は大谷が使用中。大谷はエンゼルス時代から背負い、ド軍移籍時にケリーから譲り受けた。佐々木が侍ジャパンでつけた「14」は永久欠番。エースナンバーの「18」は山本で、10番台は現時点で「12」しか空いていない。17年にダルビッシュが着用した「21」が、今オフのビューラー移籍に伴い空き番号となっている。

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