阪神からポスティングシステムで米移籍を目指していた青柳晃洋投手(31)がフィリーズとマイナー契約を結び、2月にフロリダで行われるメジャーキャンプに招待選手として参加することが決まった。17日(日本時間18日)、フィリーズが発表した。右横手の変則右腕は、自主トレ先の静岡県内で「マイナーでも契約してもらえてうれしく思う。メジャーリーグのマウンドに立つことが一番の目標」と決意表明した。
交渉期限が日本時間18日午前7時と迫るなか、契約合意の連絡を受けたのは午前6時。「本当に行けるのか、行くところがあるのか、不安はすごくあった」と安どした。年俸は昨季の推定2億1000万から大幅減になるとみられるが「お金より大切なものがある。挑戦したい、経験したい、勝負したい」と迷いはなかった。
21、22年に最多勝&最高勝率のタイトルを獲得するなど、通算61勝を記録した。「タイガースに育ててもらったプロ野球人生。感謝しかない。また、下からはい上がれるように頑張っていけたら」。ポスティングによる米移籍は井川、藤浪に次いで球団3人目。アメリカンドリームをつかむ。(中野 雄太)
◆青柳 晃洋(あおやぎ・こうよう)1993年12月11日、横浜市生まれ。31歳。川崎工科、帝京大を経て15年ドラフト5位で阪神に入団。21年東京五輪金メダル。プロ通算9年間で154登板、61勝47敗、防御率3・08。最多勝と最高勝率各2度、最優秀防御率とベストナイン各1度。183センチ、83キロ。右投右打。既婚。