第101回箱根駅伝(1月2、3日)で総合新記録の10時間41分19秒で2年連続8度目の優勝を果たした青学大の皆渡星七(みなわたり・せな、3年)が19日、自身のSNSで昨年11月に「悪性リンパ腫」と診断され、現在、治療を続けていることを明かした。「がんになっても箱根を目指したい」と題した文章を記した。
青学大の原晋監督(57)はスポーツ報知の取材に対し「本人が公表したので、私もお話できる範囲でお話します」と前置きした上で、箱根駅伝直前のミーティングに皆渡が入院先からリモートで参加したことなどを明かし、その上で皆渡にエールを送った。
「昨年末のミーティングで皆渡は『走れることは当たり前ではありません。箱根駅伝、頑張ってください』とチームメートを励ましました。みんなで彼を励まさなければいけないのに、みんなが彼に励まされた。第101回箱根駅伝で優勝できたのは間違いなく皆渡の力があった。『がんになっても箱根を目指したい』という皆渡を応援します。そのためにも、まずは治療に専念してほしい。治ったら、また、一緒に箱根駅伝を目指そう。今大会は『あいたいね大作戦』を掲げて優勝することができたけど、まだ、大作戦は終わっていない。元気になった皆渡がチームに戻ってきた時、初めて『あいたいね大作戦』が完結します。みんな待っています」
◆皆渡星七(みなわたり・せな)2004年2月2日、大阪・豊中市生まれ。20歳。22年に関大北陽高から青学大経営学部に入学。2年時の第100回箱根駅伝では16人の登録メンバー入り。自己ベスト記録は5000メートル13分51秒38、1万メートル28分49秒30、ハーフマラソン1時間3分30秒。