柔道男子100キロ級で2016年リオデジャネイロ五輪銅メダルの羽賀龍之介(旭化成)が20日、現役引退を発表した。都内で会見し「現役選手として引退することを決意した」と報告。昨年4月の全日本選手権後に「このレベルで全日本という舞台で優勝を目指すことは厳しいと、率直に思った。やりきったなという気持ちが強く残った」と進退を考え、決断したと明かした。
羽賀は宮崎・延岡市出身で、5歳で柔道を始めた。東海大相模高で金鷲旗で史上初の20人抜きを達成するなど活躍。東海大では1年時の講道館杯で87年に95キロ級を制した講道館杯を父・善夫さんに続いて優勝。14年に旭化成に進み、100キロ級で15年世界選手権で優勝。16年リオ五輪で銅メダルを獲得した。集大成と位置付けていた21年東京五輪は出場を逃したが、20年末に開催された体重無差別の全日本選手権で頂点に立った。
今後は旭化成のコーチは全日本柔道連盟の特別コーチに就任。また、来年度から日本オリンピック委員会(JOC)のスポーツ指導者海外研修事業でドイツへ2年間の留学を予定している。