阪神・西勇輝投手が20日、甲子園球場に隣接する室内練習場で西純との合同自主トレを公開した。今オフに米ロサンゼルスの専門施設を訪れ、15日間でMLBを舞台に戦う選手の心・技・体を徹底分析。「変わらないとけない」と屈曲伸展を意識した新たな投球フォームの挑戦を決意した。
「これからもっと成績を伸ばしたい。そういう貪欲さがないと難しい。でも、数年前からそういうのが欠けていたと思う。やっぱそれじゃあかんなと思ってロスに行ってきた。メジャーリーガーの思考や技術を聞いて自分に落とし込んで、投げ方だったりを変えてやらないといけない、というのがすごく分かってきた」
プロ通算124勝。昨季も21試合に登板して6勝7敗、防御率2・24と先発ローテ陣を支えたが、プロ17年目を迎える2025年シーズンに向けて「自分で未来を考えないと未来を切り開いてはいけない」と自己改革に踏み切った。
「メジャーリーグのローテーションピッチャーの指針になるデータと、3Aのピッチャーと、中継ぎのピッチャーと先発ピッチャーと分けながら全部を見て。どれが自分に合うか、どういうトレーニングが足りてないか、どういう動かし方をしてないから弱いとか。やっぱり年齢を重ねて屈曲伸展が弱くなってくる。それでスピードが落ちてくるというのは明確なデータ」
2月1日のキャンプインが迫る中、チーム最年長の34歳は「楽しみなシーズン」と心を躍らせている。「ある程度こういうふうにしたらできるという概念を取っ払わないと成長はないと思う。自分が決めた軸を突き通す。これで結果が出なかったらやめるだけ。これだけ策を取ってできなかったらめちゃめちゃ踏ん切りがつく。プロセスが間違いじゃなかったと証明したい」と覚悟を決めて臨む。(中野 雄太)