◆テニス ▽全豪オープン 第11日(22日、オーストラリア・メルボルン)
【メルボルン22日=吉松忠弘】車いすテニスでパリ・パラリンピック男子シングルス最年少金メダルの小田凱人(東海理化)が順当に4強入りを果たした。同14位の真田卓(TOPPAN)に6-1、6-0の45分で圧勝し、昨年のパリ・パラリンピックからの連勝を19に延ばした。「こっちも強い球を打てて、なんか調子が戻った感じ。自分のテニスができたなという自覚がある」
それでも、勝利の時にパフォーマンスとして行っていた勝利のエア・ギターは、1回戦に続き、この日も封印だった。「気持ちは相当に入っていたけど、ショウコート(観客席付きの大きなコート)に入ったらと思って」と、6番コートでは物足りなかった。
実は、試合前に、ジムにIDを忘れてコートに入った。止められる関門がなく、そのまま試合を開始し、IDなしでプレー。完勝後、建物内に入ろうとして止められ、気がついた。IDは見つかったが、会見に遅れてやってきて「そんなとこがあるんです」と苦笑いだ。
第1セットの第2ゲームから一気に12ゲームを連取して、力の差を見せつけた。「相手の時間を作らせず、自分のリズムで試合をできた」。1回戦後には、「テクニックがあるので気をつけたい」と警戒していたが、全く寄せ付けなかった。
これで、国際公式戦で日本選手相手に25連勝。セットを奪われたのも、そのうち、4回しかない。日本選手に敗れたのは、2022年ジャパンオープン決勝で、引退した国枝慎吾さんと激戦の末に敗退したのが最後だ。