【米ニューヨーク州クーパーズタウン】米野球殿堂は21日(日本時間22日)、今年の米殿堂入りメンバーを発表し、メジャー通算3089安打を放ったイチロー氏(51)=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=がアジア人で初めて選ばれた。
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マリナーズは21日(日本時間22日)、同球団会長付特別補佐兼インストラクターであるイチロー氏(51)の米野球殿堂選出を受け、背番号「51」を永久欠番にすると発表した。
日本人選手の着用番号が欠番になるのはメジャー史上初の快挙。「サインする時に51がずっと使えるってめちゃくちゃうれしいっすね。あとは今まだ51歳なんで、そのタイミングでこれはまたなかなか特別」とイチロー氏。同球団での欠番はK・グリフィーJr.の24番、E・マルチネスの11番の殿堂の先輩に続き、全球団共通J・ロビンソンの42番に次ぐ欠番となる。
01年のメジャー挑戦より前、98年まで10シーズン、マ軍の「51」を背負っていたのが球史に残る208センチの大型左腕ランディー・ジョンソンだった。「当時51をつけることになる時、特別な番号だということは認識していた。シアトルの街にとっても、球団にとっても、ファンにとっても。この番号を汚してはいけない。R・ジョンソンに対して申し訳が立たない」とただならぬ覚悟で継承した。
同年、初選出された球宴の第1打席で、R・ジョンソン(当時Dバックス)との51番対決が実現。「あの1打席は忘れられない。球宴の記憶がたくさんある中で、サンフランシスコでのインサイドパーク(=ランニング本塁打)もあるが、R・ジョンソンとの対戦は深く記憶に残っているシーン」と思いをはせた。
本拠Tモバイルパークでは、会見が行われる部屋へ歩を進めるイチロー氏を、球団職員たちが通路に並んで「イーチーロー!」という現役時代恒例のコールで背を押した。シアトルの観光名所スペースニードルは、殿堂入りを祝して先端がチームカラーの青にライトアップされた。8月9日のレイズ戦の試合前に永久欠番のセレモニーが開催される。真夏の“イチローフェス”は最高の盛り上がりを見せるはずだ。