巨人・浅野翔吾外野手(20)が22日、背番号「51」に恥じないブレイクを果たして“師匠”と再会することを誓った。高松商時代には指導も受けたマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏が米野球殿堂に選出され「本当にすごい」と脱帽。レジェンドと同じ高卒3年目での定位置取りへ「もっと“上”に行ってからお会いしたい」と確かな実績を引っさげて対面する瞬間を思い描いた。
高2の冬、イチロー氏が高松商を訪問したことをきっかけに2人の縁が始まった。日米通算4367安打の天才打者に指導を受けた高校生として初めてドラフト指名された選手が浅野。プロ入り時にも、球団から提示されたいくつかの数字から「51」を選んだ。昨年1月は合同トレも実現し「今年は一緒に自主トレできなかったですが、去年は食事もご一緒させていただいて。あれだけの結果を残している人なので、また違う言葉の重みがありました」と当時を回想した。
イチロー氏は3年目の94年、前年の43試合から大幅に出場数を増やし打率3割8分5厘、210安打で最多安打を獲得。2年目の昨季、40試合で打率2割4分、3本塁打だった若武者は「もっと活躍したい。去年最後、優勝争いの時に使ってもらって、たくさん失敗をして。その中で学んだことも多くある。それを3年目に生かしたい」と力を入れた。
地元・香川での単独トレを終え、G球場で再始動。先輩級の安打量産へ、マシン打撃では全て中堅から右方向に打ち返す徹底ぶりを見せた。初1軍スタートとなるキャンプへ「『浅野はここにいる』と把握してもらえるぐらい、とにかく存在感を出したい」。“イチイズム”の継承者が燃えている。(堀内 啓太)