バレーボールの大同生命SVリーグ男子で今季2位のサントリーは22日、大阪・箕面市内で会見を開き、五輪2大会連続出場の高橋藍(らん、23)と25~26年シーズンの契約更新を発表した。契約は単年。さらに、日本代表主将を務めたエース・石川祐希(29)が所属するイタリア1部リーグ・セリエAで今季首位のペルージャとのパートナーシップ契約を結び、10月7、8日に東京・有明アリーナでエキシビションマッチを開催することも発表した。
藍が引き続き、日本のバレーボール界をけん引する。サントリーと26年6月30日まで契約を更新。ユニホーム姿で会見に出席した藍は「サントリーで上を目指すことが、自分自身の成長につながると思った」と日本でのプレーを選択した。
24年7月にイタリア1部セリエAのモンツァから電撃移籍。同12月には全日本選手権優勝に導き、MVPも獲得した。今季リーグ戦は21試合に出場し、2位につけている。また、サントリーはSVリーグで最多の集客数を記録。ファンクラブ会員数は昨年の10倍以上となり藍効果は絶大だ。チームからオファーを受けた藍は「イタリアに挑戦するか、日本でやるか考えた」と明かし、「イタリアとの違いはあるけど差は感じていない。日本で成長できる部分もある」と残留を決断した。
この日、サントリーはパリ五輪でともに戦った石川が所属するペルージャとパートナーシップを締結。10月7、8日には東京・有明アリーナでエキシビションマッチが開催され、世界で活躍した日本の両エースの対戦が実現しそうだ。藍は「イタリアにいた時、ペルージャに勝つことができなかった。日本のリーグのレベルの高さを証明できるいい機会になる。すごく楽しみ」と石川との対戦を心待ちにした。(森脇 瑠香)
◆高橋 藍(たかはし・らん)2001年9月2日、京都市生まれ。23歳。東山高、日体大卒。20年2月、日本代表初選出。イタリア1部で、日体大在学中の21~23年の2季はパドバ、23―24年シーズンはモンツァでプレーし、プレーオフ準優勝。24―25年シーズンにサントリーに入団し、優勝した24年12月の天皇杯でMVP。21年東京、24年パリ五輪出場。188センチ、83キロのアウトサイドヒッター。