筑波大から湘南に新加入したMF田村蒼生(22)が22日、キャンプ地の鹿児島からオンライン取材に応じ、プロと大学との差などを明かした。昨季、天皇杯2回戦で町田を破る“ジャイアントキリング”にも筑波大の一員として貢献した田村は、プロ初のキャンプを「チームの約束事や、その中でも自分のアピールがどれだけできるかのさじ加減など、考えることが多くてすごく頭が疲れるな、という印象です」と語った。
現在は就任4季目となる山口智監督や、チームメートからも学ぶ日々。「本当にみんなに学ぶところがあって、色々なところを盗みたいと思っています。よくサッカーの話をしていて、そういう考えがあるんだ、と思うのは、鈴木雄斗くん。今はちょっとウィングバックを練習とかでやったりしているので、コツや受け方、守備の仕方やサッカーに対する考え方も教えてくれるので、すごくありがたいです。J1にはスペシャルな部分を持っている選手が多いので、本当に毎日学び放題です」と笑顔を見せた。
その中で、大学との差で感じる部分が「大学では細かい部分は多少は自由なところ、自分次第なところがあった。プロはチームとして勝つことがより求められているので、個人よりチームがフォーカスされる。そこは難しいなと思っています」と明かした。具体的には「守備で言えば、ベルマーレは本当に内側から守っています。大学では、多少外から行ったり、結構自由なところがあった。約束事は多くなかったんですけど、プロの世界に入ってやっちゃだめなことはすごく多い」と語り、徹底してチームの守備をマスターしている最中だと言う。
昨季はJ1で15位の湘南。リーグ7位の53得点と攻撃面は光ったが、失点数は同15位の58失点と課題を残した。チームとして守備面の向上に取り組む中で、即戦力として期待がかかる大卒ルーキーも、プロとしての“セオリー”を体に刻み込もうとしている。