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元日本代表FW柿谷曜一朗が号泣の引退会見〈3〉 「天才」と呼ばれたストライカーの苦悩「天才とか言われるの嫌でした」

スポーツ報知 2025年1月23日 13時52分

 サッカー元日本代表FW柿谷曜一朗が23日、ヨドコウ桜スタジアムで引退会見を開き、19年間のサッカー人生に終止符を打った。

 抜群のサッカーセンスで若くして注目を集め、「ジーニアス(天才)」の愛称で親しまれたストライカー。だが、柿谷は「今日が最後なのでカッコつけることなく喋るけど、(天才と呼ぶのは)もう辞めてくれと思っていた」と思いを明かした。

 「天才と言われるだけで、普通のプレーでミスするとダメージがでかい。すごく嫌でした。自分ではそういうプレーをしようと思っていなくて、気が付けばそういうプレーになってる。でも、そういう話をするとそれが天才と言われる。そう言われるのが嫌だった」とばっさり。「応援してくれる人にいいプレーを見せたいとかなくて、90分通して柿谷のあのプレーなんやったん!って一つでも帰りの道中で思い出してもらえたらと思ってやってたので、天才とか言われるの嫌でした」と精神的に苦しんだ時期があったという。

 だが、そういう苦しい時期に声をかけ、救ってくれたのは家族の存在が大きい。「家族の存在や、家族のように思ってる先輩、後輩は、僕の中ではすごく重要で。そういう人たちの支えがなければ乗り越えられてない。僕は一人で何か決めるのは苦手。自信がない僕を怒ってくれたり、背中を押してくれたり、その人たちのおかげで乗り越えてこられた」と感謝の思いを伝えた。

 ◆柿谷 曜一朗(かきたに・よういちろう)1990年1月3日、大阪府生まれ。35歳。C大阪の下部組織からトップ昇格。2009~11年はJ2徳島に期限付き移籍。14~16年にはスイス1部バーゼルに在籍。C大阪から21年に名古屋、23年からJ2徳島。利き足は右。J1通算238試合52得点。国際Aマッチ18試合5得点。176センチ、68キロ。

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