サッカー元日本代表FW柿谷曜一朗が23日、ヨドコウ桜スタジアムで引退会見を開き、19年間のサッカー人生に終止符を打った。C大阪のエースナンバー「背番号8」を背負った重み、MF香川真司の存在について語った。
C大阪の下部組織から育ち、MF香川真司とは2006年に同期入団。14年ブラジルW杯はともに日の丸を背負って戦った。引退発表時には香川が自身のSNSで「現役お疲れ様 ライバルありがとう」と投稿。それも踏まえ、サッカー人生で勝てなかった相手を聞かれ、「香川真司と言っておきます」と回答した。
柿谷は「真司くんがお疲れ様、いいライバルだったと言ってくれて、何を言ってるねんと。足元にも及ばないのに言ってくれて、うれしかった。彼のキャリアと実績は比べものにならない。でも、一番比べられてきた。それは真司くん。尊敬してる選手の一人です」と感謝した。
C大阪のエースナンバー「背番号8」は森島寛晃社長から始まり、香川、清武弘嗣、柿谷、乾貴士が引き継ぎ、現在は香川が付けている。「キヨ(清武)とか、乾くんはセレッソの8番の重みを話せる唯一の仲間。気持ちはわかってくれる部分はあると思う」とエースナンバーの責任の重さを懐かしみ、「森島さんから始まりセレッソの8番は簡単につけられる番号じゃない。光栄に思ってる。この先、僕たち4人、森島さんの影すら薄くなるくらいすごいやつが現れるのが僕の願い。僕自身すごく楽しみ。」と若手選手に期待を寄せた。
◆柿谷 曜一朗(かきたに・よういちろう)1990年1月3日、大阪府生まれ。35歳。C大阪の下部組織からトップ昇格。2009~11年はJ2徳島に期限付き移籍。14~16年にはスイス1部バーゼルに在籍。C大阪から21年に名古屋、23年からJ2徳島。利き足は右。J1通算238試合52得点。国際Aマッチ18試合5得点。176センチ、68キロ。