◆卓球◇全日本選手権 第3日(23日、東京体育館)
シングルス4回戦が行われ、女子は2連覇中の早田ひな(日本生命)が初戦に臨み、カットマンの加藤亜実(十六フィナンシャルグループ)を4―1で下し、3年連続の4度目優勝へ好発進した。「準備してきたものは出せたと思います。相手はサーブがうまい選手だったので、最初はレシーブがうまくできなくて攻撃されたりしたが、4ゲーム目ぐらいから会場やボールにも合ってきて自分のやりたいプレーができなかなと思います」と貫禄の勝利にうなずいた。
第1ゲーム(G)は相手のサーブに手を焼き、強打を食らう場面があったが、7―9からフォアハンドで押し、4連続ポイントで逆転で先取した。2―0の第3Gをラリーで押され、8―11で取られたが、第4Gはサーブ3球目のフォアをクロスに決めるなど落ち着いた試合運びを見せ、客席の応援に応えた。昨夏のパリ五輪で痛めた左腕についても「半分ぐらいは練習で戻ってきているので、あとは試合をしてどうか」。試合後はすぐに黒のサポーターを着けて、ケアへ向かった。
初出場した昨夏のパリ五輪でシングルス銅、団体銀メダルをつかんだ。メダリストとなって初めての全日本選手権。初戦から注目を集め、多くのファンからの拍手を浴びた。「もちろん勝つことは大事ですけど、パリが終わって試合を見に来て下さっている方も多くいるので、1日でも残ってファンの方に応援してもらえるように頑張りたいです」と“恩返し”の大会にする。
パリ五輪後にタッグを解消した石田大輔元コーチからは「福岡で応援しているよ!」と連絡を受け取った。今大会は毎年、卓球用品の総合メーカー・ニッタクの同氏がデザインに関わる新ウェアで臨む。今年はパリ五輪で「花を咲かせられた」とのコンセプトで桜の柄がちりばめられている。「大輔先生の思いが詰まっているユニホームだと思います」とエールを胸に刻んでいる。
24日は5回戦に臨む。