プロ野球ウエスタン・リーグのくふうハヤテに、西武・炭谷銀仁朗捕手(37)のいとこにあたる松田憲之朗内野手(24)が加入した。かつて龍谷大平安高(京都)で通算58本塁打を放ち、プロ注目の打てる遊撃手。炭谷と同じNPBの舞台に立つために、今秋ドラフト指名に向けて「本塁打王、打点王のタイトルを取る」ことでアピールを誓った。
大きな決断を下し、スタートを切った。法大から社会人野球で都市対抗の優勝経験もある王子(愛知)で2年間プレーするも、昨年退社。トーナメント制主体の社会人野球では、一戦必勝のために確実に得点につながるプレーが求められる。出場機会が増える一方、「長打力を見せる機会がなかった。プロから遠ざかっていると感じた」と理由を説明した。
昨年は、ウエスタンではリチャード(ソフトバンク)が18本塁打、笹川(ソフトバンク)が54打点でトップだった。イースタンではロッテ山本大斗が19本塁打、66打点で2冠に輝いている。“炭谷超え”の長打力を思う存分、発揮してタイトル獲得を狙う。松田は炭谷と同じ高校で、主将を務めた。「比較されることが多く、抜かしたいと今でも思える存在」。当時、打撃を磨いて炭谷の高校通算48本塁打を上回ることに成功した。昨季は練習試合を含め「20本塁打以上」放った松田が、くふうハヤテの右の長距離砲として存在感を示していく。
(伊藤 明日香)
◆松田 憲之朗(まつだ・けんしろう)2000年5月1日、京都府生まれ。24歳。地元の龍谷大平安高でプレー、最後の夏は甲子園に出場し、3回戦敗退。法大を経て、社会人野球・王子でプレーした。180センチ、84キロ。右投右打。家族は両親、兄。血液型はA。