◆女子プロレス「Sareee―ISM」(23日、新宿FACE)観衆598(超満員札止め)
女子プロレスラーのSareeeが主宰する「Sareee―ISM」は23日、新宿FACEで「Sareee―ISM~ Chapter 6~」を開催した。
メインイベントでSareeeは4月29日に後楽園ホールで引退するセンダイガールズの里村明衣子と一騎打ち。里村は2011年4月17日のデビュー戦の相手。試合前には引退する里村へ「私が介錯人になります」と予告していた。
デビューから14年のプロレス人生での成長と進化を里村へぶつける万感をこめた熱闘は、Sareeeのエルボー、里村の蹴りが激しく交錯した。Sareeeが必殺の裏投げ2連発で里村をマットにたたきつけ、リストクラッチ式裏投げを狙ったところで里村がデスバレー・ボムで反撃。最後はスコーピオ・ライジングを叩きみ勝利した。
昨年は、2冠王に君臨したSareeeは今年に入り、林下詩美、VENYに敗れ2本のベルトを全て失った。そして里村にも敗れ年明けのシングル大一番で全敗という奈落に落ちた。
試合後、ショックとダメージで立ち上がれないSareeeへ里村は「Sareeeが言う女子プロレスの世代交代?そんなのとっくに私の中では終わってる!でもな、世代交代してもこうやって生き残ってるのが里村明衣子だ!」と胸を張った。そして14年前のデビュー戦で相手を務めたことを振り返り「よくここまで来れたと思います!私から『ありがとう』と言いたいです!」と声を震わせSareeeの進化をたたえた。
レジェンドからの言葉にSareeeは涙ぐみながら「2025年に入って私は2本のベルトを失って、『ここで私がもし里村明衣子に負けたら本当に終わりだな』って思ってました。でも、まだ終わりじゃないです。メチャクチャ悔しくてメチャクチャ情けないのに過去イチ燃えてます!」と目を輝かせ「本当に里村さんには感謝しかありません。貴女がいたから私はここまで来れた。これからも私は里村明衣子を追い続けます。貴女が引退しようが私は里村明衣子を必ず超える」と誓った。
そして「私には今年必ず巻きたいベルトがある」と公言しているIWGP女子王座を奪取する野望を告白。次回の3・10新宿大会へ「私が戦いたい最強を連れてくる」と予告していた。
バックステージでSareeeは「里村さんを絶対、超えたかった。勝たなきゃ意味がなかった。本当に悔しい。でも不思議と過去イチ、燃えているんです今。負けたのにこんな気持ちになるかわからないぐらい、もっと、もっとこの世界で頑張っていきたいと思った」と激白し「太陽は沈んでも絶対にまた昇ります。期待していて欲しいです。口だけじゃなくて必ず実行します」と誓った。
2025年の目標をIWGP王座奪取と「もっともっとSareeeという名前をプロレス業界だけじゃなくて知名度を上げていきたい」と燃えていた。
◆1・23新宿全成績
▼シングルマッチ30分1本勝負
○里村明衣子(16分35秒 スコーピオライジング→片エビ固め)Sareee●
▼タッグマッチ30分1本勝負
○ボジラ、桃野美桜(17分05秒 ハイアングルパワーボム→エビ固め)伊藤薫、岡優里佳●
▼シングルマッチ20分1本勝負
○彩羽匠(12分55秒 ランニング・スリー→エビ固め)Chi Chi●
▼タッグマッチ20分1本勝負
○ジャガー横田、花穂ノ利(10分44秒 フィッシャーマンズバスター→体固め)堀田祐美子、神姫楽ミサ●
▼シングルマッチ10分1本勝負
○ビクトリア弓月(9分59秒 クロスアームスープレックスホールド)叶ミク●