第97回センバツ高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の選考委員会が24日、大阪市内で行われ、出場32校が決まった。21世紀枠の東北地区候補だった久慈(岩手)は、全国9地区の中から選ばれる2校に入ることはできなかった。学校所在地の久慈市は13年のNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地として有名。春初出場で応援してくれる方々に「じぇじぇじぇ!」と言わせたかったが、吉報は届かなかった。
「悔しい思いもあるけど、下を向かずにやっていきたい」と宇部智也主将(2年)。昨秋県大会準決勝で戦い0―3で敗れた花巻東が、一般枠でセンバツ出場を決めた。宇部智主将は「僅差と言われるけど、遠い3点だなとミーティングで話していた」と力の差を痛感したと話し、「甲子園に出て成長すると思うけど、自分たちもここで練習して負けないくらい成長していきたい」と力強く宣言。惜しくも選ばれなかったがセンバツを念頭に置いて練習できたことに、「全員の熱量がいつも以上にあった。選考されたことをプラスにやってこれた」と振り返った。
チームは出場校発表が終わった後、すぐにユニホームに着替えて練習を実施。「夏にチャンスが残っている。チーム全体で戦っていきたい」と、宇部智主将の視線もすでに前を向いていた。夏こそみんなに「じぇじぇじぇ!」と言わせるため、久慈の選手たちが早くも再スタートを切った。