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松坂桃李、三船敏郎さんが使っていた小道具を継ぐ 映画「雪の花」

スポーツ報知 2025年1月24日 13時1分

 俳優の松坂桃李が24日、映画「雪の花―ともに在りて―」(小泉堯史監督)の公開記念舞台あいさつに出席し、公開初日を祝った鏡開きを行った。役所広司、芳根京子も登壇した。

 吉村昭氏による小説「雪の花」が原作。天然痘が流行した江戸時代末期を舞台に、未知の病から日本を救うべく奮闘した福井藩の町医者・笠原良策(松坂)の愛と感動の実話を描く。

 松坂と5度目の共演となった役所は「良策という医者の役は、本当に松坂さんの誠実で、志に向かって諦めない姿にぴったりだと思います。普段の松坂くんが、いい人かどうか知りませんけど(笑)とにかくこの役はものすごく松坂くんに合ってるし、松坂くんしか思い浮かばないような役だった」とべた褒め。「ほれちゃう感じがします」と役所に言われ、松坂は「今日はゆっくり寝られそうです」と照れ笑いを浮かべた。

 黒澤明監督のもとで助監督を務めていた小泉監督は本作の中で映画「赤ひげ」(黒澤明監督)で三船敏郎さんが使っていた小道具「薬研(やげん)」が使われていたことを明かした。「黒澤さんが自宅でも使っていたもの。黒澤さんが(本作を)見て、ちょっとでもどっかいいとこ見つけて褒めてくれたらこんなに嬉しいことはないです」と黒澤イズムを継承している。

 また、「雪の花」のカメラマンを務め、16日に急性心筋梗塞で87歳で死去した映画撮影監督の上田正治(うえだ・しょうじ)さんについて、小泉監督は「本当に惜しい人を亡くしたなと。これが最後の作品になる。この良さはスクリーンじゃなくちゃ見れないと思うので、ぜひキャメラを見るつもりでスクリーンを見ていただければ」と悼んだ。

 松坂も「上田さんにしか撮れない作品だと思っております。僕はこの作品で初めてお会いしましたけど、その姿を見ることができて、もう本当に僕はすごく幸せだったんだなと改めて実感しております」と語った。

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