女流将棋・中七海(ななみ)女流三段が24日、大阪府高槻市の関西将棋会館で指された第47期女流王将戦予選第12ブロック決勝で北村桂香女流二段に先手番の91手で勝ち、予選を突破した。一日で3勝を挙げ、昨年12月のデビューから5連勝で本戦切符を勝ち取った。
本戦は、今月22日のプロ棋士編入試験五番勝負最終局(2勝3敗=不合格)で世間の注目を浴びた西山朋佳女流王将=白玲、女王=への挑戦権をかけた16人でのトーナメント。
西山と福間(旧姓・里見)香奈女流名人=清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花と五冠=は、中にとってプロ養成機関「奨励会」の三段リーグ経験者の先輩。本戦では組み合わせや勝敗次第で、前期挑戦者の福間と対戦する可能性がある。
大物ルーキーぶりを3回、見せつけた。予選は持ち時間各25分(チェスクロック方式、切れたら40秒)の早指し将棋。決勝で中はこの日の予選2局同様、振り飛車を選んだが、北村戦は初手でいきなり▲7八の三間飛車にするなど自在性を発揮した。自玉は1九に堅く囲い、北村のと金や馬も遠くて危なげなし。秒読みの中でも終盤も自然な手を連発して、勝ちを収めた。