春夏通じて甲子園13度出場の名将が腕を振るう。東洋大姫路ナインは兵庫・姫路市内の同校で発表を待ち、名前が呼ばれた瞬間、ハイタッチを交わした。3年ぶり9度目の出場。岡田龍生監督(63)は自身が率いては初の聖地に「優勝を目標にしたい」と意気込んだ。
19年に履正社を夏の甲子園初優勝に導いた岡田監督は22年4月に母校の監督に就任。3年で甲子園出場を決めた。自身が4強入りを果たした1979年春と同じ「TOYO」のユニホームで聖地の土を踏む。「13回、履正社で出させてもらって、今回は母校のユニホームで出られる。選手時代を思い出した」と感慨深げだ。
チームは昨秋の兵庫県大会、近畿大会で優勝し、神宮大会4強入り。岡田野球に魅了され入学したプロ注目の最速147キロ右腕、阪下漣(2年)は「甲子園を一番知っている人が味方にいる。150キロ出して、監督と優勝したい」と誓った。 東洋大姫路の春の最高成績はベスト4。甲子園では11年夏の3回戦以来、白星から遠ざかっている。「やっぱり一回勝たないと甲子園の楽しさはわからない。こんなに楽しいんやって実感してほしい。校歌を歌いたい」と熱く語った指揮官。「全国でやれる力はある。ベストな状態で甲子園に出してあげたい」。初優勝へ手腕を発揮する。(森脇 瑠香)