◆テニス ▽全豪オープン 第14日(25日、オーストラリア・メルボルン)
【メルボルン24日=吉松忠弘】車いすテニスの部で、パリ・パラリンピック2冠の上地結衣(三井住友銀行)が5年ぶり3度目の優勝を遂げた。世界ランキング3位のアニク・ファンクート(オランダ)に6-2、6-2でストレート勝ち。4大大会通算シングルス9度目の優勝となった。上地は、27日に発表予定の最新世界ランキングで、2018年6月4日の週以来、約6年7か月ぶりにシングルス世界1位に復帰する。
上地は、70度目の区切りの対戦となったファンクート戦でも、圧倒的な力の差を見せつけた。ベースラインより中に入り、相手に守る時間を与えない攻撃で、ファンクートにプレーをさせなかった。
今大会、車いすの座面の角度が、なかなかしっくり来ず、試行錯誤しながらの挑戦だった。前哨戦のメルボルン・オープン決勝では、同7位の李暁輝(中国)の強打に敗れ、全豪が不安視された。
しかし、ふたを開けてみれば、上地は強かった。李暁輝との再戦となった準決勝では、緩急と球種を巧みに使い分け、ストレートで雪辱。決勝では、直近3戦すべてフルセットだったライバルにストレート勝ちで栄冠を手にした。