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鹿島4失点、岡山とのJ1対決で敗戦…浮き彫りになった課題と明確になったやるべきこと 収穫多き3―4

スポーツ報知 2025年1月25日 20時14分

◆トレーニングマッチ(45分×4本)鹿島3―4岡山(25日、宮崎市内)

 鹿島は岡山に3―4で敗れた。主力組同士の対戦となった1本目にミスから失点を重ね、0―3に。2本目にMF知念慶が1得点、4本目にFW徳田誉が2得点を挙げたが、合計スコアで1点及ばなかった。

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 課題は多く出た。

 「技術不足」は、知念が試合後に口にした言葉。相手のハイプレスをかいくぐるだけの技術は、今の鹿島にはまだなかった。ミスからボールを失い、失点を重ねた。トレーニングの中では、始動日から見違えるようによくなっている。シンプルに、うまくなっている。あとは相手がいる中で、勇気あるプレー選択をチョイスできるだけの自信、それを成功させるだけの技術を磨いていかないといけない。

 「判断力」もまだまだだ。この日はいくつかの想定外に直面した。相手がハイプレス戦術だったこと。置いてあるボールが動くほどの強風だったこと。コートチェンジで、1本目が急遽風上になったこと。たった3分で先制されたこと。「練習通り」あるいは「試合前のミーティング通り」では難しくなった。あえて“プランA”にトライした側面もあったが、鬼木監督は「もっと自分たちで解決できる選択肢を提示していかないといけない」と反省を口にしていた。

 「対人守備力」は鹿島の強みの1つだが、昨季までよりも前線が攻撃的に守備をする分、後ろにスペースが空く。時に数的同数の状況でも守り抜くタスクがDF陣には求められるが、4失点目は関川郁万があっさりとボールを運ばれてしまった。サッカーゲームの能力値のような、シンプルな1人ひとりの守備能力向上が必要だ。

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 …と、ここまで書くと、無残な試合だったようにとらえられるかもしれないが、課題が浮き彫りになるというのは、トレーニングマッチではある意味大成功だ。

 トライしたからこそ、見えてきたものも多くあった。鬼木監督も「悔しい敗戦であることは間違いないが、ただ何となくやってダメだったわけではない。真摯に受け止めて、チームとしても自分としても力不足だったと認識して進んでいきたい。キャンプ最終日にそういうものを見れたことはよかった」と総括した。

 会場には、第3節で対戦する新潟の視察部隊の姿があった。第1節の湘南、第2節の東京Vサイドにも「今の鹿島はまだ未完成だから、ハイプレスが効果的だ」といった類いのウワサは広まるだろう。それをどう上回るか。チームは2日間のオフを挟み、28日から再始動する。やるべきことはたくさんあるが、やるべきことが明確になったという点で、収穫のあるトレーニングマッチになったと言えるだろう。(岡島 智哉)

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