2023年夏の甲子園を制した慶応(神奈川)が25日、横浜市内の同校日吉台野球場で、昨夏の西東京大会に特別支援学校では全国で初めて夏の大会へ単独出場した青鳥特別支援の部員11人と、知的障害を持つ中高生の硬式野球挑戦を支援する「甲子園夢プロジェクト」の選手27人と合同練習会を行った。
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慶応の森林貴彦監督(51)が今春、慶大に進学予定となっている、清原和博氏(57)の次男・勝児内野手(3年)の活躍を願った。
留年のため公式戦出場には1年間のブランクがあるが「野球に飢えている。実戦の場を持たなかったので、ためたエネルギーが大学で爆発することを期待しています」と話した。
勝児は2023年夏の甲子園で、代打の切り札として同校107年ぶりの全国制覇に貢献した。高校のグラウンドやジムなどで鍛錬を重ねてきた。「この1年間をブランクとするのではなくて、フィジカルを中心に鍛え直すととらえてやってくれたと思います」と指揮官。「内野手としてセカンド、ショート、サード、どこでもやれますよ-とアピールするのがよいのでは。ポジションは与えられるものではなくて、自分がつかんでいくもの」と語った。
兄の正吾内野手は大学ラストシーズンとなった昨秋リーグ戦、本塁打3本と存在感を示し、潔くユニホームに別れを告げた。森林監督は「中高6年間、野球をやっていなかった正吾兄ちゃんが活躍するのは、野球一筋でやってきた彼にとって複雑な思いもあると思う。兄を超えたいと思っていると思う」と神宮での大暴れを待望した。(加藤 弘士)