◆大相撲 ▽初場所千秋楽(26日、東京・両国国技館)
優勝に王手をかけていた西前頭14枚目・金峰山(木瀬)は、目前で初賜杯を逃した。優勝決定ともえ戦後に戻った東支度部屋でしばらく立ち尽くし、動けなかった。逆転されてのV逸に「悔しい…」と声を絞り出した。1差の3敗で追っていた同3枚目・王鵬(大嶽)との本割は、押し込む場面はあったが敗れた。「これを勝てば優勝だということが頭に入ってきて硬くなりすぎた。それはダメ」と唇をかんだ。
ともえ戦では大関・豊昇龍(立浪)に完敗し、土俵下へと転落した。「負ける日もあれば勝つ日もあるから…。まあ、いいや…」と絞り出すと、しばらく沈黙した。それでも優勝争いをリードし続け、幕内では自己最多の12勝を挙げて2度目の敢闘賞を受賞した。「来場所もあるし、これで終わったわけではない。切り替えて頑張る」と必死に前を向いた。