◆卓球 ◇全日本選手権 最終日(26日、東京体育館)
男子シングルスで2年連続3度目の優勝を狙った張本智和(智和企画)は準決勝で敗退した。17歳の松島輝空(木下グループ)に1―4で屈し「スコア以上に苦しい試合で、ぎりぎり1ゲームを取るのが精いっぱいだった。彼のパフォーマンスが素晴らしかった。僕も調子は決して悪くなかった。これだけ圧倒されて負けたのは久しぶり」と完敗を認めた。
出足から松島輝の回り込んでの強烈なフォアハンドドライブに手を焼いた。2ゲーム目にタイムアウトを取って勝負をかけ、11―9で奪取したが、その後も相手の勢いを止められず「内容的にも圧倒的に負けてしまった」と反省を込めた。
4歳下の松島輝とは、遠征などで行動をともにすることが多いという。「弟のようなかわいい存在だけど、試合は全くかわいさはなく、年上のようなプレーをされてしまった」。冗談を交えながら苦笑し、“弟分”輩の今後へ「去年はなかなか殻を破れなかった。今年は彼の年になるかもしれない。この全日本は間違いなくそのきっかけになる」とエールを送った。
自身初の2連覇は果たせなかったが、エースとして日本男子を引っ張っていく立場に変わりはない。全日本で勝ち続ける難しさを受け止め「やっぱり全日本は特別。全日本でしか得られない喜びがある。今年は逃してしまったけど、来年は勝てるように頑張りたい」と雪辱を誓った。