巨人に新加入した田中将大投手（３６）が２６日、都内でファンイベント「マー君ＲＯＯＭ２０２５」を行った。３年連続の開催となった今年は４人組女性グループ「ももいろクローバーＺ」のメンバーをゲストに迎え、軽快なトークやクイズ大会、プレゼント抽選会でファンと交流した。
球界随一のモノノフ（ももクロファンの呼称）として知られる右腕は「祝！読売巨人軍入団」のタスキを掛けて登場。ＡＩを使った対話型ソフト「チャットＧＰＴ」が考える「アイドル風自己紹介のコーナー」では、ももクロメンバーの後を受けて大トリで“ムチャぶり”に応えた。
「みんなのハートにストライク！ 背番号１１番、勝利を届けるピッチャーアイドル、マー君こと田中将大です！ 強みは、１５０キロの直球と鋼のメンタル！ 好きな言葉は『準備は裏切らない』。どんな試合でも、みんなの応援が僕のエネルギー！ これからも全力投球で頑張ります！ よろしくお願いしまーす！」
懸命にやり遂げる３６歳の姿に会場は爆笑。赤面しながら「最後のは事故でした」と苦笑いしていた。
大盛り上がりとなったイベントの最後、終始笑顔だった背番号１１の顔つきが一気に変わった。「去年、野球のほうで何もできなかったので、このイベントをやるか、正直迷いました。迷いましたけど、やっぱり自分の中で今こういう苦しい時でも変わらず田中将大を応援してくださっている方々に向けて、何か形で返せたらなと思いました。（結果が）どうであれ、感謝を皆さんに伝えたかったので。また来年もできるように、野球のほうで働いて、またここでいい報告ができるように、笑顔で会えるように頑張ります」。昨季は右肘手術明けの影響もあり、１登板で未勝利。周囲からさまざまな声が飛ぶのは分かっていた。それでも、支え続けてくれるファンのために正直に思いを語った。
イベント後の囲み取材でも「感謝の気持ちでいっぱいです。楽しんでいただけたなら、本当にやってよかったなと思います」と気持ちがあふれた。登場曲として楽曲を使用するなど、長年親交のあるももクロメンバーにも「登場曲を歌っていただいているだけでもありがたいのに、お忙しい中こういうイベントにもメンバー全員で参加してくださって、非常に盛り上げてくれて。うれしかったです」と深く頭を下げた。
復活をかけて新天地で勝負するプロ１９年目。「（一番の）楽しみは、自分がまだどれだけやれるんやろうかってこと。本当に結果を出すしかない。もちろん、やるつもりです」と並々ならぬ覚悟をにじませた。