巨人の坂本勇人内野手(36)と岡本和真内野手(28)が27日、2季ぶりにDeNAへ復帰するバウアーを警戒した。昨季CS最終ステージで苦杯をなめた宿敵に、20年サイ・ヤング賞右腕が加わる形となったが、一昨年、一度だけあった対戦時には6回で7点を奪い攻略。“バウアー撃ち”再現で、リーグ連覇と日本一奪回を目指す。この日、ナインは28日から始まる合同自主トレに向けて宮崎入りした。
強敵が日本に戻ってくる。宮崎へ出発する羽田空港の搭乗口。坂本はバウアー復帰の一報を耳にし「戻ってくる? やっかいですね」と目を鋭くした。DeNAと対戦した昨年のCS最終Sは6試合で計9得点と抑え込まれ、日本シリーズ進出を逃した。東、ジャクソン、ケイらを擁する先発ローテにバウアーが加わることになり「投手陣がまた強力になる」と警戒心をあらわにした。
巨人がサイ・ヤング賞右腕と唯一、対戦したのは23年5月9日(新潟)。6回までに11安打7得点の猛攻で、初黒星をつけた。当時は来日から1か月半しかたっていなかっただけに「多分、あの時はまだ仕上がっていなかったと思う。あそこからどんどん全然良くなっていったから」と背番号6。バウアーは6月から5連勝を含む10勝4敗で防御率2・76と尻上がりに状態を上げており、日本球界を熟知して再来日する今回は手ごわさを増した相手になりそうだ。
岡本には「バウアー撃ち」の再現に期待がかかる。2年前の初対戦では2回の第1打席でバックスクリーン左へ同点ソロ。23年WBCで打率3割3分3厘をマークした対外国人投手への強さを発揮した。「戻るんですか。すごくいいピッチャーですよね。楽しみです」と再戦を心待ちにした。
2人は他のキャンプ1軍メンバーとともに宮崎入り。S班として調整は一任される。坂本が「変わらずに自分のことをやるだけなので」と気を引き締めれば、岡本は「始まりますね。みんなの顔も見れますし、楽しみな時です」と声を弾ませた。リーグ連覇、そして日本一奪回へ難敵攻略は不可欠。打の2枚看板はその準備を宮崎の地から整えていく。(内田 拓希)