今月23日に芸能界引退した中居正広氏の女性トラブルにまつわる一連の報道について、フジテレビは27日に会見を行った。時間や質問を無制限とした会見は、10時間23分を要する長丁場。翌28日のワイドショーでも取り上げられ、出演者が様々な感想を寄せた。
27日の午後4時に始まった会見は日付をまたいで午前2時23分、所要約10時間23分で終了。191媒体、437人が参加した。フジテレビの平松秀敏・報道局編集長は、中継の終わりに「フジテレビの人間としてコメントすると、やっぱりこの10時間を超える記者会見っていうのは、本当長いですけど、これはもうフジテレビの自業自得です」と自社をバッサリ。また「今回、フジテレビも悪いですけれども、参加したジャーナリストにも何らかの問題があるんじゃないかと私は思います」と意見した。
TBS系「THE TIME,」(月~金曜・午前5時20分)の総合司会・安住紳一郎アナウンサーは「私も見ていましたが、さすがに最後までは見られませんでした」とコメント。フジテレビ系「めざまし8」(月曜~金曜・午前8時)の司会で俳優の谷原章介も会見を視聴し「夜中明けて(午前)1時過ぎまで見ていて、本当にちょっと今も頭がボーッとしているところがあるのですが、日をまたいで10時間半ですよ。こんなに長い会見というのは記憶にない」と目をぱちくりさせた。
会見は午後9時頃から大紛糾。中居氏と被害女性との事案についてヒートアップし、質問者以外からも怒号が飛び交い、司会の上野陽一広報局長が制止できない場面が約30分間続いた。テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)では、元テレビ朝日社員でコメンテーターの玉川徹氏が回顧し「9時過ぎまで会見を見ていましたけど、もうカオスになっちゃって見ていられなくて見るのやめました」とあきれた。
東京五輪卓球混合金メダリスト・水谷隼氏は、TBS系情報番組「ひるおび!」(月~金曜、午前10時25分)で10時間超えの会見について言及。「記者の質問のモラルもかなり悪かったのかなと」と指摘し「ディレーがあったとはいえ、ほぼ生放送で地上波で流れていて、子どもたちもたくさん見ている中で、少し大人が大人をいじめているような構図に、僕には見えましたね」と語った。
会見の内容について、玉川氏は「モーニングショー」で「今、地に落ちたイメージを回復する機会にもなる会見だったと思うのです。しかし、そのチャンスをみすみす失ったなというふうに思います」と総括。フジサンケイグループ代表の日枝久氏は不参加だったことについても言及し「日枝さんを出さない、これはやっぱり正直じゃない、隠しているというふうにそれだけで見られますからマイナスですね」と指摘した。
会見を放送した27日の「緊急特番フジテレビ経営陣会見」(午後7時~9時)の世帯平均視聴率は13・1%を記録(数字は関東地区、ビデオリサーチ調べ)。世間の大きな注目を集めた。コメンテーターで元放送作家の鈴木おさむ氏は「めざまし8」で痛烈コメント。「フジテレビが近年、この数年で放送したもので、みんながこんなに興味を持って見たものって、これ(会見)が1番なんじゃないかと思うことが僕はすごい皮肉だと思うし、悲しさもあります」と話した。